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エンディングノートの書き方-②医療や介護の希望を記す

エンディングノートの医療や介護に関する情報を記入することは、将来の意思決定に備えるために非常に重要です。ここでは、なぜこれらの項目が必要で、記入時に気をつけるべき点についてまとめます。

1. なぜ医療・介護情報の記入が必要か?

意思の尊重
将来、重篤な病気や介護が必要な状態になった場合、意思表示ができないことがあります。このとき、家族や医療・介護スタッフが本人の意思を確認する手段がエンディングノートです。自身の希望に沿った医療や介護を受けるためには、あらかじめ具体的な要望を明記しておくことが重要です。

家族への負担軽減
医療や介護の選択は、家族にとって精神的な負担になることが多いです。特に、どの治療法や介護サービスを選ぶか迷う場面では、本人の希望が書かれていることで、家族が判断を下しやすくなります。

スムーズな対応
かかりつけ医や介護サービスの情報を記載しておくと、緊急時や突然の病状悪化に迅速に対応できます。また、現在受けているサービスや医療履歴を明確にしておくことで、後継者や関係者が適切な医療・介護を継続する際に役立ちます。

2. 記入時に気をつけるべき点

具体的かつ現実的な記入を心がける
「延命措置をどうしたいか」「緊急時の治療方針」「施設介護や在宅介護の希望」などはできるだけ具体的に書く必要があります。たとえば、延命治療を希望しない場合でも、「どのような状況で延命措置を中止してほしいか」など、条件を明確にすることで、判断がしやすくなります。

かかりつけ医や介護サービスの最新情報を記載する
担当医師や受けている介護サービスの連絡先、施設名などは、定期的に更新することが大切です。サービスの変更や医師が変わった場合など、古い情報のままでは緊急時に対応が遅れる可能性があります。

家族と話し合っておく
エンディングノートに書いた内容は、家族にも伝えておくことが必要です。特に、医療や介護に関する意思は家族が最終的な決定を行うことが多いため、あらかじめ話し合って理解してもらうことが大切です。

法的な効力はないことを理解する
エンディングノートには法的な効力はありません。特に医療や介護に関する意思表示は、正式な「リビングウィル」や「事前指示書」として残すことも検討しましょう。これにより、法律的に確実な意思が尊重されます。

まとめ

エンディングノートに医療や介護の情報を記入することは、自身の希望を尊重し、家族の負担を軽減するために重要です。具体的な希望を明確にし、定期的に更新することを心がけましょう。また、家族と話し合い、意思を共有しておくことで、将来の安心を高めることができます。

このように書き方を工夫し、適切な意思表示を行うことで、エンディングノートがより有効なものとなります。