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8/28.8/29 第10回エンディング産業展 見て来ました【供養・埋葬編】

葬儀、埋葬、供養、相続など、終活産業に特化した日本最大の専門展です。

2024年8月28日から29日まで東京ビッグサイトで開催されました。

どんな展示があるのか、8月29日に見に行ってて来ました。

今回は、供養・埋葬で目立った展示をご紹介します。

 

供養・埋葬ともに、伝統に捉われない新しいかたちと多様化がポイントです。

 

手元供養と伝統的な供養方法の違い

手元供養は、故人の遺骨や遺灰を家庭内で保管し、日常的に故人を偲ぐ方法です。

これに対し、伝統的な供養方法とは、墓地や霊園での埋葬や納骨堂での納骨を指し、家族や親族が定期的に墓参りをすることが一般的です。

手元供養と伝統的な供養の主な違いは、故人を偲ぶ場所とその形式にあります。

手元供養が増えてきた背景

  1. 家族構造の変化:

    • 核家族化や単身世帯の増加により、家族が墓地に集まることが難しくなっています。
    • 手元供養は、家族が離れて暮らしていても故人を身近に感じられる方法として選ばれます。
  2. 都市化と住環境の変化:

    • 都市部では墓地が不足しており、新たな墓地を確保するのが難しい状況です。
    • また、墓地の維持管理にかかる費用と労力を考慮して、より手軽に供養ができる手元供養を選ぶ人が増えています。
  3. 価値観の多様化:

    • 宗教観や供養に対する考え方が多様化しており、個人の価値観に合った形で故人を偲ぎたいというニーズが高まっています。手元供養は個性を尊重し、よりパーソナルな供養を可能にします。
  4. 技術の進展:

    • 遺骨をダイヤモンド化するなど、新しい技術が供養方法にも応用されています。
    • これにより、従来にはない多様な手元供養の形式が可能になり、選択肢が広がっています。

手元供養の現代的な形式

  • ジュエリーとしての遺骨:

    • 遺骨や遺灰を特殊加工してペンダントやリングなどのアクセサリーにすることで、常に身に着けることができます。
  • 室内用納骨壇:

    • 小型の納骨壇を自宅に設置し、遺骨や遺灰を安置します。インテリアと調和するデザインが選ばれることが多いです。
  • デジタル供養:

    • デジタル技術を活用して、故人の写真やビデオを特定のデバイスで表示し、追悼の場とする方法も登場しています。

手元供養をまとめると

手元供養とは、故人の遺骨や遺灰を自宅で保管し、身近な場所で故人を偲ぶ供養方法です。

この形式は、故人を身近に感じたいという遺族の願いから選ばれることが多く、形態も多様化しています。


埋葬方法の多様化

現代社会において、人々の価値観の多様化や環境への意識の高まりに伴い、埋葬方法も多様化しています。特に墓石を立てない樹木葬や海洋散骨が注目を集めており、これらの方法は環境に優しく、個人の意志に合わせやすいという特性から選ばれるようになっています。

樹木葬の背景と経緯

樹木葬は、自然との一体感を重視する葬儀方法で、故人の遺骨を特定の樹木の下に埋葬し、その木を墓標とします。

この方法は、自然保護の理念に基づき、環境への影響を最小限に抑えることを目指しています。

背景

  • 環境意識の高まり: 地球温暖化や生態系保護への関心が高まる中で、環境負荷の少ない葬儀方法として樹木葬が選ばれるようになりました。
  • 都市部の土地問題: 都市部での土地の高価格化と不足が進む中、伝統的な墓地に代わる選択肢として樹木葬が注目されています。
  • 個性的な葬儀のニーズ: 故人の個性や遺族の希望に柔軟に対応できる方法として、樹木葬が選ばれることが増えています。

海洋散骨の背景と経緯

海洋散骨は、故人の遺骨を海に散布する方法で、自然に還るというコンセプトのもと行われます。

この方法は、自由度が高く、宗教的な制約が少ないことから、多くの人に選ばれています。

背景

  • 宗教観の多様化: 日本の宗教観が多様化する中で、特定の宗教的儀式に縛られない葬儀方法として海洋散骨が選ばれやすくなっています。
  • 遺族の負担軽減: 伝統的な墓地の維持管理にかかる費用や労力を考慮し、手軽で経済的な海洋散骨が選ばれることが多くなっています。
  • 個人の選択の尊重: 故人の最後の意志として、海洋散骨を希望するケースが増えており、遺族はその選択を尊重しています。

埋葬方法多様化のまとめ

樹木葬や海洋散骨といった墓石を立てない埋葬方法の人気は、環境への配慮、個人の意志の尊重、都市部での土地利用の問題など、現代の社会的・環境的課題に対応する形で高まっています。

これらの方法は、故人を自然に還すという美しい形式で、今後もその需要は増え続けるでしょう。


私は長男、実家にはお墓があります。このお墓は私が受け継いでお参りしていく予定です。

ただ、住まいからは遠方にあるため、妻がひとり残された場合には「お参りができない。」と気にかけています。

こちらも同じようなケースが多くあるのでしょう。手元で供養する方法がたくさん出展されていました。

遺骨をダイヤモンドにする。面白いですね。

また、新たにお墓を立てる方は、半数以上が墓石を立てず、樹木葬のような形態を望んでおられる。との話しも聞きます。墓石を立てて遺族に管理をする手間をかけさせたくない。ということでしょう。

そんなニーズに応える樹木葬や海洋散骨も出展も目立ちました。

樹木葬が増えてきていることから、差別化するために「古墳墓」というものもありました。

樹木葬の詳細はまた別の記事で発信していきます。